おすすめの一冊(広報かみしほろNo598)

アイコン812平成30年2月18日 更新
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概要

老子と荘子のまあるく生きるヒント

河出書房新社 編

 昨年は朝鮮半島や中東をはじめとする国際情勢の緊張、集中豪雨や台風による災害、ネット上の出会いがキッカケの連続殺人事件など何かと気をもむ一方で6月に生まれて12月にはその愛くるしい姿が一般公開された上野動物園の赤ちゃんパンダに癒された年でもありました。

そんな2017年の後半に出たこの本もパンダ、そして同じ中国を代表する思想家です。国家の分裂や争いの絶えなかった春秋戦国時代にあって老子と荘子は、世俗が定めた価値観はひとつの側面でしかなく、もっと広く世界を捉えて自由に生きる方法があると説きました。遺した言葉は「大器は晩成す」「君子の交わりは淡くして水の若(ごと)し」などなど。片や様々なシチュエーションで豊かな表情やしぐさを見せるパンダたち。そんな文章と写真の組み合わせが絶妙なこの本。例えば1頭はガツガツ餌を貪り、となりの1頭はノンビリごろ寝、添えてあるのは「物壮(さか)んなれば則ち老ゆ」。何事もほどほどにということでしょうか。

 年は明けても……おみくじを引くように?ページを開いてみましょう。最初から読まなくてもいいんです。


おすすめの一冊
広報かみしほろの「としょかんだより」で毎月1冊紹介している書評コーナーです。


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