おすすめの一冊(広報かみしほろNo592)

アイコン862平成29年7月25日 更新

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概要

バラ色の未来

真山 仁

 青森市に隣接する円山町という架空の自治体の町長鈴木一郎が、地域再生の目玉にIRの誘致を目指すというところから、この物語は始まります。IRとは、国際会議場や商業施設、そしてカジノを含むアミューズメントエリアを集約した複合観光施設のことです。

 鈴木町長は、IRを起爆剤に地域経済を振興して、衰退する町の再生を図ろうという一念に燃えていました。一方、その当時下野していて、政権復帰と次期総理を目指していた民自党総裁松田勉(べん)は、地域おこしの名物町長として全国的に注目されていた鈴木町長を、民自党の戦略担当顧問に任命します。

 鈴木町長が進めようとしていたIR誘致は、次期総理を狙う松田が掲げていた、成長産業の創出による経済復興を成功させるための戦略がすべて詰まっていました。ところが、松田が総理就任後、IR推進法が成立し施設誘致の段階になって、両者の間に距離が生じ、いくつもの悲劇を招きます。

 このIR誘致問題を、全国紙「東西新聞社」の記者達が真摯に追う姿を通して、その光と影があぶり出されます。


おすすめの一冊
広報かみしほろの「としょかんだより」で毎月1冊紹介している書評コーナーです。


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