おすすめの一冊(広報かみしほろNo630)

令和2年9月25日(金)更新942 view
 内容
『神様のボート』
江國香織 著


一定の期間で、住む場所を転々と変える根なし草のような生活を送る母、葉子と娘の草子。
物語は、この二人の主人公を軸に展開されて行きます。
葉子は、引っ越し先で、ピアノ講師をしたり、酒場で働いたり、一見何でもない市井の人として生活しながら、どの街に越してもプライベートな人間関係を築くことを拒みます。
「必ず探し出す」と約束した恋人の約束を信じ、「私はあのひとのいない場所になじむわけにいかないのだ。そこは私のいる場所ではないから。」「なじんでしまったらもうあの
ひとには会えない気がするから。」と思い、恋人と別れたまま変わらない
自分でいなくてはならないと考えているからです。一方で娘の草子は、母を信頼し、母の考えを尊重しながらも、「ママは現実を生きていない」と考え始めます。
大きな事件や派手な展開はありませんが、透明感のある文章で詩的なニュアンスを含みながら書かれた文章が心地よく、自然と読んでいる側に二人の気持ちが同化してくるようです。
「神様のボート」に乗ってしまった二人の親子がたどりつく場所を二人の気持ちになって、ぜひ体感してみませんか?



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